○マルコフモデル(Markov Model)の基本的な形
ある状態からある決まった確率で、次の状態へ遷移する。
ある状態から遷移する次ステップの状態は複数あり、それぞれの確率は遷移前の状態毎に決まっている。
上図を利用して考えてみると、
○各状態における「1ステップ前」→「現在」は、すでにある決まった確率で定まっている。
○現在の状態から「1ステップ前」より前の状態は考えない。1ステップより前の状態によって確率が影響を受けることがない。
○確率は時間等によって変化しない。
というのがマルコフモデルの基本的な形である。
マルコフモデルの概念を利用する場合は、厳密にはマルコフモデルではなくとも、マルコフモデルとみなして考えることが多い。
○隠れマルコフモデル(Hidden Markov Model)
事象の結果(状態)は見えるが、その事象がどのマルコフモデルをとっているのかわからない。
ある事象の結果(状態)より、どのマルコフモデルに当てはまるかを判定するのが、「隠れマルコフモデルからパラメータを推定する問題」である。
上記マルコフモデルの図で見た場合・・・
決まった確率をもつマルコフモデルが「複数」存在する。(各マルコフモデル毎に「ある確率」は異なっている)
見える事象の結果(状態)より、「ある決まった確率」を予想し、どのマルコフモデルになっているのかを推定する。
マルコフモデルの「ある決まった確率」は定まっているが、「どのマルコフモデルになるのか?」を決めている背景(確率・事象)についてはわからない。